進化が止まらないスレッドリフト VOVリフトのココが凄い!

スレッドリフト(糸を使ったリフト術)はここ数年非常に伸びてきている分野です。今回はここ最近当院でも凄い勢いで施術数が増えているVOVリフトの何が凄いのかを糸の特徴を基に解説します。

(1)糸の素材が凄い!

これまで糸を使ったリフト術で使われる糸の素材というとPDO(Polydioxanone:ポリジオキサノン)が主流でした。PDOは吸収性の外科用縫合糸として長く使われていた歴史があり、安全性の高い素材です。体内では加水分解により徐々に分解吸収され最終的にはなくなってしまいますし、異物反応も最小限であることからスレッドリフト用の素材として広く使われていました。人体に安全という点では確かにそうなのですが、分解されるまでの期間が6~8ヶ月と短い欠点がありました。
そこでその欠点を補うためにPLA(Polylactic acid:ポリ乳酸)の糸が出てきました。PLAは分解されるまでに約2年かかるため、PDOに比べればかなり効果の持続が期待できる素材でした。しかし結果的にはそれほどには流行りませんでした。これはPLAは生分解性プラスチックと表現されるように、結構硬い糸であったため、ツッパリ感や糸の露出が起きやすかったためです。そこで1~2年程前からPCL(Polycaprolactone:ポリカプロラクトン)の糸が出回るようになりました。PCLが分解されるまでの期間は約2年とPLAとあまり変わらないものの、大変しなやかであるという特徴があります。結果、お顔に挿入したときのツッパリ感や糸の露出という心配がほとんどないという非常に優れモノであることがわかり、すでにスレッドリフトの先進国である韓国では主流となりつつあります。

糸の素材による分解速度の違いグラフで見るといかにPDOが早く吸収されてしまうかがわかると思います。
次に素材ごとの性質の違いを比較した表です。

糸の素材の比較

PCLは他の素材と比較して、吸収されるまでの時間が長く、挿入後の違和感が少なく、リフト力が高く、安全性が高いという性質があります。

(2)糸の突起が凄い!

VOVリフトの糸には突起(コグ)がついています。このコグで組織を引っかけて牽引するわけです。ですからスレッドリフトにとってコグは命とも言えます。
初期のスレッドリフトでは糸を単純にカッティングしてトゲを作っていました。しかしこれだとトゲのところをきっかけとして糸が裂けやすいという欠点がありました。これをバナナの皮をむくように糸のトゲが裂けることからバナナピール現象と言います。
VOVリフトの糸ではあらかじめ糸を作るときに鋳型で成型してコグを作っています。しかもコグは見ての通りかなりしっかりしたもので組織をがちっとと引っかけることができます。これが長期的に効果を持続させる秘訣となっています。またコグの先端が丸くなっていてとがっていないので、挿入後に組織や皮膚を刺激して痛いといったことが起きにくくなっています。

糸の突起の違い

以上のようにVOVリフトはPCLの素材で、吸収されるまでの時間が長く効果が持続しやすい、柔らかくしなやかな素材であるため違和感や痛みが少ない、リフト力が強い、という性質があり、現在では最もスレッドリフトに適した糸と言えるしょう。今後は日本では爆発的に流行りそうな気配です。