ジュビダームビスタ®ウルトラ、ウルトラプラスのご紹介

今や注入用のヒアルロン酸製剤は100種類以上あり、それぞれに特徴があります。

その中でもジュビダームシリーズは、軟組織注入用ヒアルロン酸として、アメリカで第1位、全世界では第2位のシェアを誇ります。 ジュビダームビスタ

というわけで、今回は当院でも最も多く使用しているヒアルロン酸製剤「ジュビダームビスタ®ウルトラ」(以下ウルトラ)、「ジュビダームビスタ®ウルトラプラス」(ウルトラプラス)のご紹介をします。

ジュビダーム(Juvederm)のジュビ(ジュヴィ)は英語のjuvenileの接頭語からきており、「若々しい」とか「少年少女の」などの意味です。一方ダームはderma(真皮)からきています。よって全体では「若々しい肌」をイメージした言葉になります。

ジュビダームはアラガン社の登録商標ですが、同社の販売戦略により、日本ではジュビダームビスタ(Juvederm Vista)というブランド名で販売されています。

ジュビダームビスタはヒアルロン酸使用軟組織注入材として日本で初めて厚生労働省の製造販売承認を取得しました。現在ではレスチレンも同様に厚労省の製造販売承認を取得していますが、アラガン社の先見の明により、レスチレンより新しいヒアルロン酸製剤でありながら、(日本では)より早く製造販売承認を取得しています。

当院においてもこのジュビダームビスタシリーズを採用しており、最も多く使用しているヒアルロン酸となっています。

ジュビダーム(ビスタ)は、レスチレンを第一世代のヒアルロン酸とする分類でいくと、第二世代に属します(ハイラフォームを第一世代とする分類では第三世代)。レスチレンより後に市場に投入されたわけですので、当然先行するレスチレンと比較してセールスポイントとなる優れた点がなければ市場で競争できません。事実、多くの医師においてジュビダームはレスチレンよりも使い勝手の良い優れたヒアルロン酸製剤と考えられています。しかしこの点には議論もあります。ヒアルロン酸製剤はあくまで道具なので、使い慣れているレスチレンの方が良いと判断する医師も多くいます。新しい機械が出ても、使い慣れた古い機械の方が良い仕事ができると考がえる職人さんが多いのと同じことですね。

ジュビダームビスタシリーズにはジュビダームビスタ® ウルトラ及びジュビダームビスタ® ウルトラプラスがあり、両者とも「中等度から重度のしわや溝(鼻唇溝等)を修正するため、真皮中層部から深層部に注入して使用される」ヒアルロン酸軟組織注入材として2014年3月に国内で初めて製造販売承認を取得しました。ヒアルロン酸濃度は両者とも24mg/mlで平均的な使いやすい濃度になっています。では両者の違いはと言うと、架橋度が異なります。ウルトラの架橋度が9%なのに対して、ウルトラプラスは11%です。この違いが弾力性の違いとなっています。つまり、ウルトラは比較的浅めのしわの改善に向いていて、ウルトラプラスはより深い顔のしわ、溝を修正するのに適しています。

ジュビダームビスタ ウルトラ、ウルトラプラスの特徴

ジュビダームビスタは、(1)非動物性、(2)独自のHYLACROSS(ハイラクロス)技術を主な特徴としています。

(1)非動物性(non-animal) ジュビダームビスタシリーズの製品で使用されるヒアルロン酸は細菌により作られます。(鶏のトサカなど)動物の組織から抽出したものではないため、アレルギー反応が起こりにくく、安全性が高いわけです。このようなヒアルロン酸をNAHA(non-animal hyarulonic acid)と呼びますが、レスチレン以降のヒアルロン酸は基本全て非動物性ですので、ジュビダームビスタに限った特徴ではなく、現在のヒアルロン酸製剤では当たり前のことです。

(2)アラガン独自のHYLACROSS技術 この特徴こそがレスチレンとの本質的な違いと言えます。レスチレンの場合、まず大きな架橋ヒアルロン酸粒子を作り、そこから細かく分割していってサイズを小さくしたヒアルロン酸粒子を作ります。これに対してジュビダームビスタの場合、ランダムな形状と粒径を持つ架橋ヒアルロン酸粒子に、非架橋ヒアルロン酸を混合、均質化することによってゲルを作ります。非架橋ヒアルロン酸が潤滑油の役割を果たして、架橋ヒアルロン酸と全体で滑らかな粘稠性ゲルを形成しています。

HYLACROSS技術のイメージ

このHYLACROSS技術により以下のような2つのメリットがあるとされています。

i)自然な仕上がり ~Smooth and Natural~
粒子により表現されていないため、顆粒感がなく滑らかで自然な仕上がりが得られます。また、注入時の抵抗が少なくスムーズに押し出せるので造形がしやすくイメージ通り狙った造形が得られやすく美しい仕上がりとなります。

ii)治療効果が長続き ~Long Lasting~
人体は元々ヒアルロン酸を分解する酵素「ヒアルロニダーゼ」を持っています。この酵素はヒアルロン酸粒子の表面に作用します。ジュビダームビスタは架橋ヒアルロン酸と非架橋ヒアルロン酸が凝集して3Dマトリックス構造を作っているため、ゲルの表面積が小さく、ヒアルロニダーゼの働く面積が小さくなり分解されにくくなるため、効果が長持ちします。
ジュビダームビスタの効果の持続性を示す資料

追記

局所麻酔剤入りのジュビダームビスタ®ウルトラXC、ジュビダームビスタ®ウルトラプラスXCが発売されました。従来のウルトラ、ウルトラプラスに比べ、麻酔剤が添加されただけでなくヒアルロン酸の容量も0.8ccから1ccへ増量しました。これを機に当院ではウルトラをウルトラXCにウルトラプラスをウルトラプラスXCに置き換えました。実はヒアルロン酸の原価はその分高くなったのですが、当院では施術費用は据え置きとさせていただきました。料金は同じでも局所麻酔入り、大幅増量しましたので、とってもお得になりましたよ!