マイクロボトックス

ここ数年来、新しいボトックス注射のテクニックとしてマイクロボトックス(真皮ボトックス)テクニックが盛んに行われるようになってきています。

従来より行われているボトックス注射のテクニックでは、1ヶ所あたり希釈したボトックス0.05~0.1ccを、表情筋の筋肉内あるいは皮下に注射します。このテクニックは、表情筋にボトックスが強く効くため、筋肉の動きがしっかりと抑制されてしわは良く伸びます。しかし、筋肉に強く効くため人によってはこわばった表情に感じる方もいます。

これに対してマイクロボトックスでは、希釈したボトックスを極めて微量を皮下ではなく皮内に細かく注射していきます。どれ位極めて微量かと言いますと、1ヶ所あたり0.003~0.005ccで、通常のボトックス注射のテクニックと比較すると1/20~1/10くらいの量になります。この場合、ボトックスは真皮内に留まり、表情筋の筋体そのものに拡散しません。これにより、ボトックスは表情筋が皮膚へ付着する最終末の部分にのみ効くため、筋肉を強く抑制することなく自然にしわが伸び、こわばった表情になるのを避けることができます。

マイクロボトックスのイメージを画像で見てみましょう。
マイクロボトックスの注射イメージ
一番左は0.1ccの水滴(1個)、真ん中が0.05ccの水滴(2個)、一番右が0.002ccの水滴(50個)です。0.002ccの水滴のイメージがマイクロボトックスのイメージです。どれも合計すると0.1ccなのですが、水滴の大きさが全然違うのが見てわかると思います。0.05ccは感覚的には結構微量な気がしますが、水滴にしてみるとまあまあ巨大に見えますね。これだと注射した場所から水平方向にも垂直方向にも結構な距離を拡散してしまいます。ボトックスを拡散させずに真皮内に留まらせようとするとこれくらい微量じゃないといけません。

また、マイクロボトックスではボトックスが筋肉に効くというよりは皮膚そのものに効いて多用な美肌効果をもたらします。具体的にはボトックスは皮膚の付属器官である皮脂腺、汗腺、立毛筋などに(向かう神経の末端に)作用します。皮脂腺の活動を抑えて脂性肌やニキビを改善したり、毛穴を小さくする効果も期待できます。結果的に肌のキメが整いリサーフェイシング効果が得られます。

このようにボトックスは筋肉の抑制以外にも多様な作用があります。そのため、しわを寄らせないないようにする古典的な使い方だけでなく、ボトックスの多様な作用を引き出すようより進化したマイクロボトックスの注射テックニックも組み合わせることにより、最適な効果が得られるよう行うことができるようになりました。