シミだらけの人の治療方法~女性編~

シミ治療の基本的な流れでは、まずシミの鑑別診断を行い、そのシミに合った適切な治療法を選択し、治療を行います。

しかし、実際には1種類のシミのみあるという場合よりも、複数の種類のシミが混在している場合の方が圧倒的に多いです。

特に、ぱっと見、顔中シミだらけという方も少なくありません。

そのような方は、一体どんな治療から始めたら良いかわからないと途方にくれてしまうのではないかと思います。

まず安心していただきたいのは、そのように顔中シミだらけという方でも、地道に治療を行えば必ずきれいな素肌を手に入れることができるということ。

ただし、何らかの治療を1回しただけで、シミだらけの状態からたちどころに良くなるというものではありません。

あくまで地道な治療とご本人の努力が必要です。

さて、一口にシミだらけといっても、女性のシミだらけと男性のシミだらけではその傾向が異なります。

ですので、治療方法も女性と男性では異なる傾向にあります。

今回は女性のシミだらけの場合の治療を解説することとします。

女性のでミだらけ状態の方の場合の大きな特徴として、肝斑の存在があります。

女性は普段お化粧をしますので、肌は常にお化粧時の摩擦刺激を受けています。

何らかのシミがあると、それを隠したいので、お化粧を念入りにします。

それがさらに肌を刺激してしまうという負のスパイラルに陥ってしまいやすいのです。

つまり、 元々のシミ⇒念入りなお化粧⇒肝斑悪化⇒さらに念入りなお化粧⇒さらに肝斑悪化 このような負の連鎖に陥ってしまった肌を自力でレスキューするのは容易ではありません。

このような負のスパイラル状態のシミ肌の方は潔く美容医療の力に頼りましょう。

当院ではこのようにシミだらけの負のスパイラル状態に陥ってしまった方のお肌への治療として、2通りの方法で治療を行っております。

1つは外用剤をメインとした治療、もう1つはレーザーや光治療をメインとした治療です。

前者は大変良い治療なのですが、ダウンタイムを伴う治療です。

後者はダウンタイムを伴いませんが、約2週間に1回クリニックに通って頂く必要があります。

両者ともに一長一短がありますので、ご自身で行いやすいと思われる方法を選ばれると良いでしょう。

 

(1)外用剤をメインとした治療

メインの治療薬はトレチノインです。

これにサブの治療薬であるハイドロキノンを組み合わせます。

これをトレチノイン・ハイドロキノン療法といいます。

トレチノインは多彩な作用を有する外用薬ですが、その主な作用として皮膚のターンオーバーを促進します。

皮膚の入れ替わりが速くなり、メラニンを除去する作用に優れます。

ハイドロキノンは美白作用を持ち、メラニンの産生を抑制します。

トレチノイン使用し始めると、その作用からどうしても皮がぼろぼろとめくれてきます。

しばらく使用していると段々とおさまっていきますが、1ヶ月程度はぼろぼろした状態が続きます。

この治療を3~4ヶ月続けます。 そうすると肌に溜まっていたメラニンがぼろぼろめくれる肌とともにはがれ落ち、きれいなお肌になります。

 

(2)レーザーや光治療をメインとした治療

上記の治療は効果は強力ですが、肌がぼろぼろする期間があるため躊躇する方もいらっしゃいます。

そのような場合は光線系治療を主体とします。

ただし、肝斑は強い刺激となる治療を行うと悪化する傾向にありますので、あくまでマイルドな光線系治療を選択します。

肝斑のレーザー治療であるレーザートーニングでは、レーザーの出力がマイルドなので、肝斑を刺激して悪化させてしまうことがありません。

ある程度肝斑が改善したら光治療も組み合わせると、肝斑以外の老人性色素斑やソバカスに対しても有効性が高まります。

 

(1)(2)とも内服薬を組み合わせることで治療効果を補強します。 両者ともシミ肝斑の治療効果のみならず小じわや毛穴に対してなど美肌効果に優れます。