顔は常に露出している場所なので紫外線を浴びやすいという宿命があります。紫外線は多くのタイプのシミにとって悪化要因となりますし、老人性色素斑や脂漏性角化症は紫外線暴露がそもそもの発生原因にもなっています。日光を浴びやすい趣味(ガーデニング、マリンスポーツ、ゴルフ、テニスなど)やお仕事(農作業、現場作業)などをお持ちの方は顔中シミだらけという方もしばしばお見かけします。日ごろ車を運転される機会の多い方は運転席の窓側を向いている方にシミが多発している場合もあります(国産車の場合は顔の右側など)。
さらに、女性の場合はお化粧をするため、お化粧品によりお顔の皮膚へストレスがかかります。お化粧することによりお肌にかかる刺激は、化粧品に含まれる成分による化学的な刺激と、お化粧するときにお肌をこする摩擦刺激があります。これらの刺激は肝斑が悪化する要因となります。
また、顔の頬骨の出ているあたりには後天性真皮メラノサイトーシスというアザに近いと考えられているシミもよくできますし、ニキビの跡の色素沈着が生じている方も多いです。
このように顔にはありとあらゆるシミができやすい素因があります。実際にほとんどのタイプのシミのオンパレードになっている方をお見受けするのも決して稀なことではありませんし、一生のうちにお顔にシミ1つできないという方はいないでしょう。
お顔はその人の印象を決めるパーツであり、シミやくすみのあるお顔よりもないお顔の方が明らかに輝いて見えます。幸いなことに顔は新陳代謝が良いため、お顔のシミは他の部位に比べると適切な治療により改善しやすい部位と言えます。